事例紹介
重度認知症の夫と妻の念願のお墓参り
2015年02月27日
・A様 70代 男性
・重度の認知症(認知症自立度IV〜M)
・ADLはほぼ自立だが食事等は声かけをしないと自分では出来ない。
・奥様一人
「主人が認知症になる前は自分の親の面倒を親身にみてくれていたので私ができるところまで在宅で介護をしたい」
「主人が元気な間にお墓参りや外食をしたい」
認知症のご主人をもつ奥様より「主人が元気な間に一緒にお墓参りに行きたい」という思いを切実に私達スタッフに語ってくださり、私たちに何かお手伝いできないか?という思いでいっぱいでした。
今回アーカスケアセンター独自のサービスである「プレミアムサポートサービス」を利用して頂きご夫婦でのお墓参りのお手伝いをさせていただきました。
12月、お墓参り前日は雨の予報でしたが夜には止み、当日は寒さもさほど感じない天候の中、男性介護スタッフとK様、奥様で出発しました。
車内では昔、K様の運転で墓参りに行っていたこと、主人とはもう来れないと諦めていたが、今日はとても嬉しい、など色々話を聞かせて下さいました。
霊園に着き、K様と奥様、介護スタッフでお墓に歩いて向かう時、奥様が水の入ったバケツを持とうとした際K様が代わりに持ち、奥様に対しての気遣いをされる姿が印象的でした。
お墓に着き手を合わす姿、帰り道奥様に危ないから気をつけろよと言いK様が滑る。
それを見て奥様が笑う。そしてK様も笑う。
その一瞬は認知症がない夫婦の様に感じました。
墓参りの帰り道、奥様のもう一つの思いである、レストランでの食事。
以前ステーキの鉄板を触り、大火傷をしてから外食をされてなかったみたいで奥様と介護スタッフで食事介助をすることでK様もスムーズに食事をとられてました。
その日、二つの願いであった墓参りと食事が出来、胸のつかえが取れるようだとおっしゃってました。